私は週末の休日を利用して貸し農園で野菜栽培を楽しんでいます。野菜栽培を経験して8年になります。週末の数時間で畑作業ですが、やはり失敗することなしに美味しい野菜を収穫したいものです。
ここでは、貸し農園でのの初心者の方向けに、週末だけの数時間を利用して、美味しい「長ネギ」を収穫する効果的な栽培方法をまとめています。
長ネギは一度覚えると簡単な栽培方法ですが、白ネギの部分を残すためには栽培のコツが必要です。ちょっとしたコツと知識を学ぶことで失敗しにくくなりますよ
・「長ネギ」栽培時期と準備のタイミングがわかる
・「長ネギ」の栽培方法がわかる
・「長ネギ」を長期間収穫するためのコツがわかる
目次
長ネギ栽培の特徴
作物 | 科目 | 土壌PH | 栽培間隔 |
長ネギ | ネギ科 | 6.0〜6.5 | 1〜2年 |
長ネギの栽培は、白い箇所を伸ばしていくもの(白ネギ)と緑の箇所を伸ばしていく(葉ネギ)があります。食べ方によって栽培方法が変わりますので注意が必要です。
白ネギはネギの白い部分を日光に当てないよう土で隠しながら育てていきます。
また、種から育てる場合苗まで育てる成長期間が長いので種まきタイミングには注意しましょう
・「白ネギ」「葉ネギ」で栽培方法が変わる
・「白ネギ」は白い箇所を土寄せで隠しながら伸ばしていく
・収穫期間が長いので長期間楽しめます
栽培時期はいつ頃?
「種まき」から育てるか、「苗」から育てるかで栽培時期が異なります
「種まき」から育てる場合、3月初旬暖かくなってから種をまき、
「苗」から育てる場合は「7月後半から」畑に直接植えつけます
※温暖地域栽培時期になります。地域や品種によりタイミングは異なります
主な「長ネギ」の品種と特徴
品種選びは主に「産地」により異なります。。苗の場合お店によって扱う品種は少ないですが、
種から栽培する場合は多くの品種から選ぶことができます。
私は関西地方の定番品種「九条ネギ」を苗から栽培しています。
品種 | 特徴 |
下仁田ネギ | 群馬県下仁田町の特産品として栽培される長ネギの品種。 熱することで甘みが出るので、鍋料理に最適です。 |
深谷ネギ | 埼玉県深谷市周辺で栽培される長ネギの総称です。 収穫量日本一のネギの名産地です。糖度が高く、ネギの甘さを感じることができるのが特徴です。 |
九条ネギ | 京都府九条市の特産品として有名な品種です。主に薬味の葉ネギとして使われることが多いですが、長ネギ(白ネギ)としても鍋料理で使用すると甘味を味わうことができます。 |
「長ネギ」栽培の準備物
長ネギ栽培に必要な準備物をまとめました。
準備物 | 用途 |
備中鍬(くわ)&平鍬 | 土壌を耕す際や畝を立てる際に使用します。 ※備中鍬は固まった土壌をほぐすのに適しています |
三角鍬(くわ) | 根元に土寄せする作業に適しています。※平鍬でも可能です |
酸度計 | 土づくりの前に土壌の酸度を測り必要に応じ酸度調整を行います |
牛糞&鶏糞堆肥 | 牛糞は土づくりの際、鶏糞は元肥や追肥として使用します ※追肥は化成肥料との併用もOK |
ワラ | 苗植え付けの際、苗の乾燥防を防ぐために使用します |
ショベル | 収穫の際、ネギを掘り起こす際に使用します |
「長ネギ」の栽培方法(苗植えつけの場合)
酸度調整や牛糞堆肥をすき込み、畝を立てます
畝に溝を堀り、苗を植えつけます。
ここがポイント!生長に合わせ追肥や土寄せをします。
白ネギ部分が長い立派な長ネギの収穫です。
種まき&育苗
種から栽培する場合、直播でなくプランター等で苗床を用意し発芽させる。
乾燥すると発芽させにくいので自宅で管理しやすい苗床がおススメです。
苗床に条撒き1〜2センチ間隔で種を播きます、播き終えた後は土を乾燥させないようにしっかり水を与えます
乾燥ネギ(苗)は栽培しやすいので初心者の方におススメです
土づくり
長ネギの苗を植え付ける前に、土づくりをします。
植え付ける2〜3週間前に、酸度計を使用して酸度調整(6.0〜6.5PH)をおこないます。
酸度の数値が基準以上の場合は、苦土石灰を播き、さらにフカフカの土にするため牛糞堆肥を混ぜ込みます。
苗の植付け
土壌の準備ができたら苗を植えつけていきます。
植えつけ範囲に幅10cm(くわの幅)×深さ30cm程度の溝を掘ります。
太陽光が当たる方向を壁にしてネギの苗を5cm間隔で並べて行きます。
苗間を寄せてお互いの苗を牽制させて育てる方が太く良いネギに成長します。
風等で苗が倒れないように荷紐等で苗を固定しておくと便利です。
苗を並べ終えた後、根を張らすために元肥を混ぜ込んだ土を根が隠れる程度被せます。
水を与えた後乾燥を防ぐために根元にワラを敷き詰めておくと定植しやすくなります。
追肥&土寄せ
定植後1ヶ月程度で乾燥苗から新しい葉先が出てきます。
葉先が伸びてきたタイミングで1回目の追肥&土寄せを行います。
葉先が伸びる成長点を土で隠してしまうと生長が止まるので注意しましょう。
その後月1回程度生長に合わせ土寄せを行ないます。
合わせて鶏糞(けいふん)肥料や化成肥料を土に混ぜ追肥をしておくと効果的です。
この土寄せと追肥作業が太くて長い長ネギを収穫するポイントです
収穫
11月中旬頃より収穫が可能です。太いものから順に収穫していきます。
端の何本かを仮堀りし、太くしっかりした長ネギに成長しているか確認して収穫すると良いでしょう。
ネギの収穫方法もコツが必要です。
ネギを上部を持ち直接引っこ抜こうとすると、途中で切れてしまいうまく収穫できないことがあるので、
ショベルを使って、根元を切ってしまわないよう斜め方向でなく垂直方向にシャベルを入れ
テコの原理で根元を救い上げるように持ち上げると切れずにうまく収穫できます。
「長ネギ」を長期間収穫するためのコツ
ネギは長期間収穫ができ保管も可能なので重宝します。
収穫してすぐは辛みが残っているので庭先で寒さに当てると甘みのあるネギになります。
また、保存する場合は洗わずに土がついたまま新聞紙等で包んで外気で保管すると良いです。
私は一度に収穫してしまわずに欲しい時に随時収穫しています。
春になり暖かくなるとねぎ坊主(ネギの花蕾)をつけます。それまで美味しく収穫できます。
ねぎ坊主が出てくると固くなるので全部収穫し保管することでさらに長く保管できます。
その際はねぎ坊主は切り取っておきましょう。
この記事で少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。